保険料が年間数万円かかるということもあり、かつては軽視されていた地震保険ですが、ここ数年は大きな地震が発生していることや、地震保険そのものの知名度が上昇してきていることなどから、加入率は上昇傾向にあります。
それでもまだ地震保険の加入率は全国平均で30%ほどと低いのですが、本当に地震保険は必要なのでしょうか?こちらでは地震保険の加入率と必要性を分かりやすく解説していきます。
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火災保険への地震保険付帯率:63%
損害保険料率算出機構が公開している「地震保険付帯率」を表にまとめました。
火災保険に新規加入(もしくは更新)する際に、地震保険をセットしているという世帯が6割以上であるということを意味しています。
2005年度に40%超え(40.3%)、2011年度に50%超え(53.7%)、2015年度に60%超え(60.2%)と、加入率は年々上昇しています。
都道府県 | 付帯率(%) |
---|---|
全国平均 | 63.0 |
北海道 | 53.3 |
青森県 | 63.9 |
岩手県 | 69.1 |
宮城県 | 86.3 |
秋田県 | 70.8 |
山形県 | 63.3 |
福島県 | 73.1 |
茨城県 | 62.2 |
栃木県 | 65.6 |
群馬県 | 57.6 |
埼玉県 | 60.8 |
千葉県 | 59.3 |
東京都 | 58.2 |
神奈川県 | 59.7 |
新潟県 | 65.8 |
富山県 | 56.1 |
石川県 | 57.1 |
福井県 | 61.2 |
山梨県 | 70.4 |
長野県 | 59.2 |
岐阜県 | 76.1 |
静岡県 | 65.1 |
愛知県 | 73.7 |
三重県 | 67.7 |
滋賀県 | 58.7 |
京都府 | 56.8 |
大阪府 | 59.8 |
兵庫県 | 57.8 |
奈良県 | 64.8 |
和歌山県 | 61.6 |
鳥取県 | 69.0 |
島根県 | 59.1 |
岡山県 | 58.0 |
広島県 | 68.0 |
山口県 | 61.8 |
徳島県 | 73.3 |
香川県 | 70.2 |
愛媛県 | 67.4 |
高知県 | 85.2 |
福岡県 | 68.8 |
佐賀県 | 52.6 |
長崎県 | 47.5 |
熊本県 | 77.5 |
大分県 | 67.6 |
宮崎県 | 80.3 |
鹿児島県 | 78.0 |
沖縄県 | 55.6 |
出典:損害保険料率算出機構 |
地震保険の世帯加入率:31.2%
損害保険料率算出機構が公開している「地震保険の世帯加入率」を表にまとめました。
こちらは火災保険を契約していない世帯も含めた純粋な地震保険の加入率となります。全国平均で3割ちょっとという数値です。
2005年度に初めて20%を超え(20.1%)、2016年度に初めて30%を超えました(30.5%)。そして現在も地震保険の加入率は右肩上がりです。
都道府県 | 世帯加入率(%) |
---|---|
全国平均 | 31.2 |
北海道 | 24.0 |
青森県 | 21.0 |
岩手県 | 23.7 |
宮城県 | 52.1 |
秋田県 | 21.8 |
山形県 | 21.9 |
福島県 | 30.1 |
茨城県 | 29.2 |
栃木県 | 28.6 |
群馬県 | 22.5 |
埼玉県 | 31.8 |
千葉県 | 33.6 |
東京都 | 37.0 |
神奈川県 | 35.5 |
新潟県 | 21.9 |
富山県 | 22.2 |
石川県 | 25.5 |
福井県 | 27.9 |
山梨県 | 32.6 |
長野県 | 21.9 |
岐阜県 | 35.6 |
静岡県 | 30.9 |
愛知県 | 41.0 |
三重県 | 28.8 |
滋賀県 | 28.5 |
京都府 | 30.4 |
大阪府 | 32.2 |
兵庫県 | 27.9 |
奈良県 | 29.6 |
和歌山県 | 26.1 |
鳥取県 | 26.0 |
島根県 | 17.1 |
岡山県 | 23.9 |
広島県 | 30.1 |
山口県 | 25.6 |
徳島県 | 29.5 |
香川県 | 32.4 |
愛媛県 | 25.1 |
高知県 | 26.4 |
福岡県 | 35.4 |
佐賀県 | 22.8 |
長崎県 | 16.6 |
熊本県 | 38.5 |
大分県 | 25.6 |
宮崎県 | 26.8 |
鹿児島県 | 27.1 |
沖縄県 | 15.4 |
出典:損害保険料率算出機構 |
地域別の加入率の特徴
全国で見ると加入率は31.2%と低いのですが、上の加入率表を見ると、一部の都道府県では他の地域よりも高い数値を示しているところがあります。
例えば、宮城県は東日本大震災の影響で50%を超えていますし、愛知県は大地震のリスクが指摘されているということもあって40%を超えています。
また、人口の多い地域で加入率が高くなっているというのも特徴的です。東京都・千葉県・神奈川県・大阪府・福岡県では30%台中盤の数値となっています。
その他、津波による被害の補償は地震保険でしかできないということから、内陸部よりも海に面している都道府県の加入率が比較的高くなっています。前述の各都府県もそうですが、静岡県や香川県なども高めです。
逆に、加入率が低い地域はあまり地震の危険性を指摘されていない県が多くなっています。青森県・秋田県・山形県は20%をようやく超える程度ですし、島根県・長崎県・沖縄県はそれぞれ16%ほどの加入率に留まっています。
(参考:日本の大地震一覧(震度ランキング付))
地震保険の必要性
先にご紹介したとおり、新たに火災保険を契約する際に地震保険にも加入するという世帯は、全国平均で6割強となっています。
地震の多い地域にお住まいの方はもちろんのこと、地震があまり起きない地域にお住まいの方にも、安心のために地震保険への加入をおすすめしていますが、なぜ地震保険が必要なのでしょうか?
なお、当サイト運営部では「戸建て(住宅ローンの有無問わず)」あるいは「住宅ローンが残っている状態の分譲マンション」であるなら絶対加入、「住宅ローンがない状態の分譲マンション」なら加入をおすすめ、「賃貸住宅」なら加入しなくてもOKと考えています。
戸建て:必要
戸建てにお住まいの方へ地震保険をおすすめする理由は「建物が大きな資産であるから」です。分譲マンションと比べると戸建ての場合は損害額が大きくなりがちです。新築でも中古でも、分譲マンションよりも購入時にお金がかかることが多いです。
多額のお金を払ってようやく手に入れたマイホームが、地震によって倒壊してしまったり、津波に流されてしまったら、精神的なダメージはもちろんですが、経済的なダメージもかなり大きなものとなることは間違いありません。
特に、住宅ローンが残っている場合は必ず加入すべきと言えます。
例えば、地震や津波によって、お住まいの戸建てが甚大な被害を受けたとします。
その時に、もし住宅ローンがまだ残っていたとしたら、家が住める状況ではないのにも関わらず、ローンの残額分を支払う必要があるのです。これはかなりの経済的ダメージとなります。
東日本大震災以降、被災者のローン残高の一部を免除する仕組み(被災ローンの減免制度)がとりまとめられましたが、それでもまだ債務が残っているということには変わりはありません。
地震保険に加入していれば、マイホームが倒壊してしまっても、建物と家財の時価の合計額、もしくは地震保険料の満額を受け取ることができます。
既にローンを支払い終えていれば、この保険金を元手に新しい住居に移ることができますし、まだローンが残っているのであれば、保険金の一部で支払いを済ませることもできます。
これは非常に重要なポイントで、地震保険に入っていることで、被害を受けた後でも経済的ダメージからは早い段階で立ち上がることができるのです。
そのため、戸建てにお住まいの方には地震保険が必要であると言えます
分譲マンション:どちらでも
戸建てであれば迷わず地震保険もおすすめするのですが、悩ましいのは分譲マンションにお住まいの方の地震保険です。分譲マンションの場合は「どちらでも構わない」というのが正直なところです。
その理由は、戸建てと違って建物全体(共用部分)に地震保険をかける必要がないため、補償の対象となるのが専有部分と家財だけだからです。
共用部分とはロビーや廊下・階段・エレベーターなどを指し、専有部分とは自分が住んでいる部分(玄関のドアの内側)を指します。
私たち契約者側が火災保険や地震保険に加入する際に、その保険対象となるのは専有部分です。共用部分に関してはオーナーや管理会社などが保険をかけていますので、私たちはわざわざ共用部分まで保険に加入する必要はありません。
しかも、最近のマンションは耐震・免震構造がしっかりとしているため、よほどのことが起きない限りは建物の専有部分が大きな被害を受けるということはないかと思います。
あとは、専有部分と家財の補償だけに地震保険料を払い続けるという点に納得できるかどうかでしょう。
ちなみに、耐震・免震構造がしっかりとしたマンションは、地震保険料の割引が適用されるため、比較的お得に契約することができます。
家財だけ加入するのもあり
地震保険は建物と家財に対して保険をかけることができますが、保険料を抑えるために家財だけ保険をかけておくというのも手です。
耐震構造のマンションは大きな被害を受ける可能性が小さいのですが、免震構造のマンションは揺れやすい仕組みになっているため、建物そのものは全くダメージを受けていなくても、各部屋の家財は被害を受ける可能性があります。
賃貸アパート・マンション:不要
賃貸住宅にお住まいの方のほとんどが地震保険には加入していませんし、当サイト運営部でも不要と考えています。
共用部分は建物全体の所有者が、専有部分は貸し主が地震保険に加入するためです。
私たち借り手側から見ると、地震保険の補償対象は家財のみで良いので、高価な家財が特に多いなどといった方でなければ、地震保険は加入しなくても大丈夫です。
事務所・オフィス:加入不可
事務所やオフィスの場合、そもそも地震保険に加入することができません。地震保険の対象が「居住目的の住居のみ」と定められているためです。
店舗兼住宅であれば地震保険に加入できますが、補償を受けられるのは住宅部分だけとなりますので、注意しましょう。
それでは「店舗や事務所には地震の補償を受ける方法が全くないのか?」と思われてしまうかもしれませんが、全くない訳ではありません。
地震保険には加入できませんが、火災保険に地震拡張担保特約(地震危険担保特約)を付けることで、地震から資産を守ることが可能です。ぜひ、地震に対する補償も検討してみてください。
店舗・事務所・工場は地震保険に加入できないので、地震危険補償特約(地震拡張担保特約)でカバーしましょう
まずは一括見積もりから始めましょう!
火災保険への新規加入をご希望の方も、今の火災保険を見直したい方も、まずは一括見積もりをしてみましょう。
火災保険の一括見積もりをすることで、次のようなメリットを受けられます。
- 最も安い火災保険が見つかる
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ハウスメーカーや不動産会社に言われるがまま、保険料の比較をせずに加入してしまうのは、はっきり言って損です。見直しで20万円以上もの節約になることもよくあります。
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